最新の人口統計で2025年の日本の出生数がおよそ67万人で、前の年からおよそ1.5万人減、統計を取り始めてからの最低記録を更新したそうです。
【詳しく】去年の出生数67万人 過去最少 少子化対策ポイントは | NHKニュース | 少子化、厚生労働省、家庭・子育て
恐らくこれには外国人の子供も含まれているとは思いますが、スゴイ数字です。なんせ、全員100歳まで生きたとしても、100年後には6700万人ということですからね。だいたい今の人口の半分、つまり人口を維持するための半分ぐらいしか新しい命が生れていないということ。
面白いのは(面白がってはいけない?)、出生率が「西高東低」だということ。
出生率に「西高東低」傾向あらわ 「男女の役割分担への意識」の地域差が影響か 識者分析 - 産経ニュース
特殊出生率の最低がブッチギリ東京の0.96なのは当然として(他の大都市も同じ)、北、東に行くほど低くなり、西、南に行くほど高くなる傾向が明白。沖縄県を筆頭に、九州、四国の各県が比較的高く、東北は明らかに下位。我が山形県も1.2を切り、最低クラスです。この違いが経済格差とかから生じているのではないのは明らか。各自治体の子育て支援策とかも似たようなものなので、そういう違いでもない。「男女の役割分担への意識の違い」そうでしょうね。東海で生まれ、関東で育った私からすると、明らかに感じますよ、東北の人って良くも悪くも保守的。「男は食いぶちを稼ぎ、女は家庭を守る」みたいな古臭い考えがかなり生き残っています。
でも実は、私が岐阜を飛び出したくなったのは、「保守的過ぎる!」と感じたからなんですよ。そもそも、戦後復興期に「失うものは何もない!」とばかりに失敗を恐れずイノベーションに果敢にチャレンジしたのが東海でした。それら先人の努力によって多くの自動車メーカーを世界の頂点に押し上げ、日本に豊かさをもたらしたのです。電気で頑張ったのは関西ですね。でもそれら電気や自動車はどんどん不調になり、新興国の追い上げ、ついに追い越されるところまで来てしまいました(今やヒュンダイが世界3位、EV+PHEVだけのBYDが世界6位、1位のトヨタ以外は沈んでます)。それでも、特にトヨタの強力なものづくり基盤があって、東海地区はまだ水面に浮上している感じ。なのでその勝ち組の地位を失うまいと、逆に超保守に舵を切っていると感じました。具体的には、岐阜大工学部の日本人学生って、まず博士課程には進学しないですよ。T社関連企業の就職が約束されているのだから、博士論文研究なんてリスクとしか感じない。大学自体もそうです。強固な事務組織がカチッとした仕事をしますから、失敗はしないけど、新しいことへのチャレンジには大変後ろ向き(やらない理由で説得される)。「自分が日本を変えるんだ、世界を変えるんだ!」ぐらいに超生意気に思っていた若いころの自分は、そうした保守的な雰囲気に怒りさえ感じていたと思います。それで、山形なんてとっくに沈没していて、潜水艦状態。「有機エレクトロニクスの山形大学!」を掲げて「いつかまた浮上してやる!」とチャレンジを始めた山形大学がキラキラして見えました。まあ、実際に来てみると外向きとは全然違うことも分かりました。やっぱり長い年月の中で育まれてきた地域の文化と伝統、人々の思考、メンタリティーってのはそう簡単に変わるものではありません。東北の人の根底にあるのは、厳しさを耐え忍ぶこと、「おしん」なのです。だから上記の「男女の役割分担への意識」って凄くよく分かりますよ。今になって分かります。実は岐阜大の方がずっとプログレッシブ。さっさと東海大学機構を作って名古屋大の傘下に入ったのは、現実の変化をしっかり見通して、岐阜大としての社会的役割を模索しているのだと思います。生意気な若造には分からなかったな、ハハ。
しかし、沖縄県の1.52人さえ、人口維持には全く足らないわけです。やれ結婚する人は増えているし、婚活を支援する地域の「おせっかい」が大切だとか上記ニュースで言ってますが、「産めよ増やせよ」ではないのは明らか。自分の将来、そして子供の将来を考えた時に、「子供を育てるなんて無理!」と感じてしまうのが今の世の中。支援策も大切だけど、世界の今の状況を考えたら状況が根本的に改善するとも思えない。なので、日本の人口は確実に減ります。以前も書きましたが、ざっくり言って日本人が年間100万人減り、外国人が50万人増え、人口減少を緩和しているのが現状です。相対一年で150万人の変化、人口の1%以上。この傾向は増々加速するでしょう。街の景色はどんどん変わっていきます。それに耐えられなくなる人が現れて、右傾化するのはアメリカやヨーロッパで先に起こったこと。日本もどんどんそうなっています。悲しい。
日本の活力を失わないためには、移民政策を成功させるしかないです。色々壁を作ったとしても、必ず外国人は増えます(アメリカ見たら分かるでしょ)。どうやって共に働き、平和で安定した幸せな社会を作っていくのか、それが大事。そのために私は今何を学ぶべきなのか、そういうことを学生諸君には考え、実践して欲しい。先日、別のニュースで物流を担うトラックドライバーが圧倒的に不足し、2030年には今の2/3ぐらいの能力に低下する恐れがある(あと4年ですよ…)、ということでした。自動運転とかっていうハナシもありますけど(技術的に実現しても、広く普及することはないと思う)、現実にはドライバーをどう確保するか。それで、技能実習生制度で運転手もOKに、いつの間にか法改正されていました。一方で海外の免許の書き換えを厳格化するとか。高速道路逆走とかひき逃げとかありましたからね、何でも外国人だから悪い、ということになってしまう。この変化を見越して、カンボジアで日本で働くトラックドライバーを養成する会社があるそうですよ。
深刻化するドライバー不足 カンボジアで即戦力を育成 “日本式”交通ルールで親和性
いいんじゃないですか?アマゾンの荷物を配達してくれる人が外国人だったら嫌ですか?さもなくば高齢ドライバーにお願いするしかないですよね。ガードレールに突っ込んだり、ひき逃げすることがあっても日本人の方が良い、じゃないよね。日本で働いてくれる外国人、有難くないですか?
最後に蛇足。邦題が「おせっかい」のPink Floydの名盤、"Meddle"のLPレコードを最近買いました。やっぱ良いわ!
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