肉牛は生後3年足らずで食肉になるそうですが、それは栄養価の高いトウモロコシなどの穀物飼料を大量に食べるからで(速く育てるのは当然コストダウンのためです)、その穀物(人間も食べれます)を大量に生産するには大量の化学肥料や水が必要になり、それだけでも環境負荷が高いですが、さらにそのゲップに二酸化炭素の25倍の温室効果を発揮するメタンが含まれていることでも有名です。
このレポートにあるとおり、何とその排出量は二酸化炭素換算で世界で年間20億トン、これはGHG全体の4%にもなるそうで、日本の合計3.5%を上回るほどです。さらに、そのフンには一酸化二窒素(N2O)が含まれていて、その温室効果は二酸化炭素の300倍とか…。それだと、牛は温暖化について悪者になっちゃいますね。いや、牛が悪いわけではないんでしょう。家畜は人間に利用されているだけですからね。野生動物の牛の類だけなら、こんな量にはならないはず。でもこれらの数字を見たら、カーボンニュートラル、持続性の実現には見過ごせない問題です。
しかし、それでも食べたい牛肉。私は、牛肉は滅多に食べないですが、乳製品は沢山食べてますね。そしてここ米沢は、何と言っても超高級品の米沢牛の産地、地域が誇る農産物です。美味しいからであり、さらに地域の文化としても、肉牛の飼育をやめるわけにはいきませんよねえ。それで、このレポートに関心しました。ノリの一種を飼料に混ぜるとゲップの中のメタンが減るとか、タンパク質を減らした穀物飼料を与えるとフンの中のN2Oが減るとか…。色々試みられているのですね。全部我慢我慢ではなくて、工夫によって問題を低減しつつ、農業の持続性を確保していくこと、未来の世代も美味しい牛肉食を継続できる様にするために必要ですね。是非YUCaN研究センターもサステイナブル米沢牛(だけじゃなくて、山形牛全般に美味しいですけど)に貢献したいですね!
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