このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年7月4日日曜日

熱海、土石流

 皆さん、既に衝撃の映像をご覧になったと思います。

逃げる人や車が映像に・・・熱海市で大規模土石流(2021年7月3日) - YouTube

本当に起こったこととは俄に信じ難く、土石流がその強大な力で一瞬のうちに街を飲み込む様子が生々しく報じられました。土石流の被害は繰り返されていて、過去にも実際こういう恐ろしい事が起こり、多くの人命が失われ、生活が破壊されたということなのでしょう。それが起こる瞬間が記録されることは稀でしたけど、みんなが小型ビデオカメラ(スマホ)を常時携帯する様になって、こういう記録が残される様になりましたね。この映像の力は凄いです。呆然とし、同時に脱炭素への思いを新たにしました。

被害の実態は未だ良く分かっていないようですが、既に亡くなった方があり、さらに数多く安否の分からない方があるようです。亡くなった方のご冥福とご遺族へのお悔みを申し上げますと共に、不明者が一刻も早く救出されることを願います。また、警察、消防、自衛隊等危険な現場で救助にあたる方々、二次災害に遭わぬようにして頑張ってください。ありがとうございます。

不謹慎かも知れませんが、昨年の熊本、一昨年の長野(その他広域)の集中豪雨被害がありましたので、「今年は一体どこに?」などと言っていました。残念なことに、現実にそれが起こり、東海地区を中心とした記録的集中豪雨が発生してしまいました。土石流が起こった熱海でも、平年の7月一か月分以上の雨が2日間で降ったそうです。今まで発生することがなく、治水工事上も想定されていないレベルの豪雨となることで、この様な大規模災害が発生するということですね。

もちろん、自然現象ですから、気候変動問題が取り沙汰される以前から、豪雨、洪水、土砂崩れの被害は繰り返されてきました。その頻度が増し、規模が大きくなっていることに適応するために、防災の強化が進められています。ただ、その根本にある気候変動問題については、災害との関係性が直接的でないこともあって、この頻発する自然災害が実は不運な自然災害であったとは100%は言い切れず、人が自らの活動によって招いた災難であると認識されてはいない様に思います。しかし、ここ数年その因果関係を十分以上に認識させるだけ悲劇が繰り返されているのではないでしょうか。

コロナウイルスでも「経済より命!」が叫ばれています。気候変動と災害も同様ではないでしょうか?災害に遭い、折角創り上げた生活が破壊され、さらに人命が失われ・・・気候変動に対して本気の行動を取ることは、経済的損失を伴うので積極的にはなれない、未だそういう反応が多い様に思います。他の何を置いても進めるべきことではないでしょうか?脱炭素は我慢ではないのです。積極的に我々の社会を良くするためのチャレンジです。

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