脱炭素化の直撃を受ける石油元売り各社が、事業の見直しを進めていることが報じられました。
石油元売り各社 脱炭素社会実現に向け事業の見直し急ぐ(NHK)
ENEOSは石炭事業から撤退、再エネや水素を本格化し、出光興産も水素やアンモニア発電に自ら乗り出すこと、コスモ石油は洋上風力発電に取り組むことなどが報じられていますが、今後各社の具体的取組みが見えてくることでしょう。脱炭素が急速に進められようとしている中で、これらの変化は当然不可避だと思います。しかし、電力だけではなく、社会を支えるエネルギー供給者としてこれら各社の事業は健全であり続けてもらわなくてはなりません。
しかし、思えば産業革命以降今日に至るまでの250年の発展の礎であり続けた石油事業が大転換を迎えるわけですね。人が化石燃料の有用性を見出し、ロックフェラーを大富豪にし、石油化学産業が花開き、15億台の自動車が地球上を走り、2度の世界大戦を支え・・・人類のあらゆる活動が化石燃料によって実現されたと言っても過言ではありません。それを終えようというのですから、つくづくカーボンニュートラル社会の実現とは人類の大転換へのチャレンジだということです。石炭、石油、天然ガスなどが地中にまだあったとしても、それを掘り出して燃やしたりしてはいけない、ということです。それらに頼らず、人類の更なる発展を実現する、ゆえに持続可能となる社会の実現です。
今までの250年が成り行きであったのに対して、それが続けられないことにやっと気づき、これから30年で脱炭素を実現しようというのですから、それは大変です。しかし、出来ないことではないと信じ、学び、努力するしかありませんよね。
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