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国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年5月17日月曜日

不動産各社 オフィス脱炭素へ

 都心部でオフィスビルや商業施設を運営する大手不動産各社が、それら施設の脱炭素化を進めることが報じられました。

不動産会社 脱炭素の動き広がる オフィスビルなど再生エネに(NHK)

オフィス等のGHG排出量は運輸関係のそれに匹敵する程多いそうで、その脱炭素化に不動産大手が取り組むということです。ビルの共用部分だけでなく、商業施設でのテナント企業も再エネを利用できるようにします。

もちろん、密集した都市部に太陽光発電パネルを敷き詰めたり、風力発電の風車を建てるということではありません。割高であっても、再エネ電力を指定買いすることで、その施設は再エネで運用されている、ということになります。そうした需要が増えれば、結果的に電力供給会社は再エネ比率を高める必要に迫られ、余剰電力の問題が出たら蓄電設備を導入することなども含め、再エネ拡大へとつながるというわけです。電力等エネルギーの消費以外でも事業自体が環境負荷を与えることも多いわけで、それをカーボンプライシングとしてお金に置き換え、実際のコストに上乗せ、利益から差し引きし、環境負荷を低減しようという動きもある様です。これについては以下のNHKのレポートが参考になります。

2050年脱炭素「達成できる」7割以上 企業100社アンケート(NHK)

直接的に太陽光発電を設置するなどをしなくても、施設利用や企業活動の脱炭素化を進めることは可能であり、それをどの程度達成したかを可視化することも出来るということですね。しかし、7割以上が2050年脱炭素可能と答えている、というのは心強いと言っても良いですが、やや言わされてる感があるというか、全体の流れの中で出来ないと言えば生き残れない、居場所が無くなる、という切迫感が企業側にもあるということですね。

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125

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