マイクロプラスチックによる海洋汚染の元凶の一つが稲作であるという衝撃の記事がありました。
流出するマイクロプラスチック 稲作で使う○○が海や川に(NHK)
マイクロプラスチックの問題と稲作、まさかそれらが関係しているとは知りませんでした。つくづく、問題の原因を見えにくくする環境問題と人類の活動の関係の複雑さを示す事例と思えました。私の家も家庭菜園をちょっとだけやっているため、化学肥料を使うことがあるのですが、丸い球状の肥料はほとんど水に溶けている様に見えず、気が付いたら無くなっている感じです。それも、ひょっとしたらプラスチック膜で覆われた緩効性被覆肥料かも知れません。
土づくりQ&A|ホクレンの肥料 (hokuren.or.jp)
被覆肥料 | 商品紹介 | エムシー・ファーティコム (mcferticom.jp)
広大な農地に肥料を与えるのは大変な作業で、しかも生育段階に応じて何度も追肥をする必要があります。その労力を削減するために、肥料を(水溶性とはいうものの)プラスチックで覆い、ゆっくり肥料成分を放出、又は時間が経ってから放出を始める、被覆肥料が広く使われていて、何とそのプラスチックの殻が海に大量に流れ着いているというわけです。
その流出を防ぐことの重要性については、山形県のウェブページにも2019年の投稿が掲載されていました。
プラスチックカプセルを利用した肥料の悪影響について(山形県)
おいしいお米を出来るだけ安く作るためには、色々な工夫があって、プラスチックもそれに役立ってきた事実は無視してはならないですが、その問題点に気付き、農業も海洋の健康も、双方についてその持続可能性を担保する手段を模索することは重要ですね。上記NHKのレポート中にありますが、高校生がこの課題に取組み、肥料メーカーと共にプラスチックに頼らない緩効性肥料の開発を進めているとのこと。素晴らしいです。
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