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国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年5月20日木曜日

EVシフトを考える⑥

 EVについてニュースが入ってきました。

中国BYD、一般向けEVは欧州で初発売 テスラの牙城ノルウェーに進出(36Kr Japan)

BYDは中国南部深圳に居を置き、EVタクシーやバスを中心に既にグローバル進出も一部果たしている(日本にも)中国のEVトップメーカーですが、バッテリースワップシステムで注目される上海のNIO、アリババの支援で自動運転に最も力を入れていて中国版テスラという感じの、広州の小鵬汽車(Xpeng)もやはりノルウェー進出を計画しているとのこと。

なぜノルウェーか?それは豊富な水力発電能力ゆえに、EVの普及と使用環境の整備が最も進んでいる地域だからで、僅か500万人の小国に、既に22万6千台のBEVが走っているそうです。その市場を支配しているのは米国のテスラで、今回の中国三大EVメーカーのノルウェー進出はテスラへの挑戦であり、そこを足掛かりに全欧州への進出を企てているとみていいでしょう。

前も少し書きましたが、私は2018年の2019年の2回深圳の北京大学大学院に行く機会がありましたが(また行くと思いますが、今は行けない)、タクシーやバスはほぼ全てがEVになっていて、混雑した中心部でも新興国によくある様な大気汚染が無いのが素晴らしかったです。一体どこで充電しているのか、充電器につながっているEVと走っているEVの比率はどれぐらいなのか、使っている電力はソーラーなどのクリーン電力か、石炭か、原子力か、など色々考えてしまいましたが、とにかく短期間にそれほどまでに変えてしまう中国計画経済の力には脱帽でした(同じ時に訪れた広州や北京は普通にガソリン車がまだ走っていました)。

この三メーカーについては知りませんが、中国製EVの多くが火災事故を起こしている様です。今回のノルウェー進出においては万全の安全対策を施して信頼を獲得することが何より重要でしょうね。そんなこと、私が言うまでもなく経営陣は分かっていると思います。米中の関係がここまで冷え込んでいる中では北米進出は困難でしょうから、その照準は欧州マーケットにあてられているということですね。次は日本かも知れません。まあ、日本の自動車販売台数はあまり多くないですし、充電インフラ整備の遅れが致命的ですが。

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