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国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年5月29日土曜日

お米のプラスチック

 米どころ新潟で廃棄されるお米を石油系樹脂と混ぜたバイオプラスチックを使った食器類を製造販売しているメーカーがテレビで紹介されていました。

バイオマスレジンホールディングス (biomass-resin.com)

マイクロプラスチックによる海洋汚染が問題となっていますし、フードロスの問題もあります。お米を使うなんてちょっともったいない感じはしますけど、食べられなくなったなら廃棄するよりこうして利用した方が良いです。バイオマスをエネルギー転化するのは最後の手段で、極力マテリアルとして利用することが望ましいですね。

事業内容を見ると、コメとかコーヒーとかそばとかの食糧だけでなくて、木材、竹などを使ったプラスチックもあるようです。コメのスプーンでコメを食べる、なんてちょっと良い感じですよね。実際テレビで紹介されていたのも、百貨店でちょっと贅沢な品物として販売されている感じでした。モノが悪くても我慢して使うのが脱炭素への取組みではなくて、ちょっと手間とコストがかかっても、脱炭素に向けた製品が、これまでより、この方が良い、と思える付加価値になる、ということですね。脱炭素に貢献するのは、最も進んだ成熟した生き方、皆が目指したくなる生き方、そうなって欲しいです。最後は徹底的に無駄をなくす、というところに行き着くのかも知れませんが、脱炭素へのシフトを誘導するためにも、この「新しい価値」というセンスはとても良いと思いました。

しかし、技術的観点からは、生分解性プラスチックとか長期使用大丈夫?とか思ってしまいます。一方、割りばしが環境に悪いと言って、合成プラスチックの箸に置き換えて、それを毎回温水、洗剤で洗っていたら、それは本当に環境に優しいのか?間伐材に使い道を与え、最後はバイオ燃料になる割りばしはそんなに環境悪?と思ってしまいますよね。日本のそば文化、そばを食べるには割りばしが一番、なんせ滑りません。そばを一番おいしく食べられる。しかも割りばしは生分解性ですよ。昔からやっていることが絶対に環境に悪い、とは限りませんよね。

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125

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