このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年5月24日月曜日

水素エンジン車耐久レース レース後記者会見

 水素エンジンを搭載したカローラスポーツレース車両によって、富士スピードウェイで開催された24時間耐久レースを完走後、豊田章男社長(レーサーとして参戦したモリゾウ選手)の記者会見が行われました。

24時間、1634kmを走りきった!トヨタ水素エンジン レース&記者会見詳報 by 難波賢二(RIDE NOW)

水素エンジンの開発は、カーボンニュートラルへの選択肢を増やすためであり、長年培われたエンジン開発技術を存続発展させること、関係の製造業を守ることにあると説明しています。実際にコース上に居た時間は半分の12時間程度だったようです。先に「トラブルなく」と書きましたが、実際には細かいトラブルは沢山あったようで・・・。しかし、走れなくなるような深刻な問題は発生せず、完走出来たということは、初めてのレースとしては上々ではないでしょうか。

岡山のオートポリスや三重の鈴鹿サーキットで行われる予定の、スーパー耐久シリーズの残りに再出場することも検討しているようです。レース時間が3時間だったり、水素ステーションに十分なスペースを確保することが困難だったりの問題があって、本当にやるかどうかは決まっていないみたいですが、是非経験を重ねて行ってほしいですね。車両の性能(パワーや航続距離)だけでなく、安全且つ素早い水素チャージの方法などもレース活動を通じて磨かれるはずです。プロレーサーのコメントでは車両が重い、とのことでした。水素自体は軽いですけど、十分な量の水素を安全に積載する方法などについては、まだまだ多くの課題があるものと思います。ですから、レースを開発の場として周辺技術のレベルアップを果たしていくことで、水素自動車が実用的な選択肢となるように、一般車両の開発も進められると思います。同じ水素でも貴金属触媒を必要とする燃料電池車よりも広く普及させるポテンシャルがあるかも知れません。マルチ燃料が可能になればさらにメリットは大きい。もちろん、どうやって水素を得るかがいずれにせよ問題ですが。

おまけです。トヨタ自動車が運営しているトヨタイムズというYouTubeチャンネルに今回の24時間耐久レースのドキュメンタリーが掲載されています。

密着】豊田章男24時間耐久レースの裏側<前編>

【密着】豊田章男24時間耐久レースの裏側<後編>

見たら、モリゾウ選手のファンになっちゃいますよ!学生さんは、こんな会社で仕事をしてみたい!と思うのではないでしょうか。カーボンニュートラルはとても難しいチャレンジですが、我慢することではないですよね。未来に挑戦する生き生きとした表情に心打たれます。

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125

 「125」この数字が意味するのは何でしょう?はい、私はオートバイが大好きで、特に手に余らず、使い切れるパワーで軽量な125ccクラスのバイクが好きです。高速道路は乗れないけど、バイクで高速道路走っても、ちっとも面白くないし、二人乗りだって出来るし、燃費良くて維持費安いし。今ウチ...