EVのハナシが立て続けで、退屈でしょうか?どっちにしても誰も読んでくれないので、良いですね!誰のためでもなく、このブログは一番自分のために役に立っているのです。色々な情報を整理して、カーボンニュートラルに対する自らの知識を深めることと、文章を書く力を磨くこと。改善のためには行動を起こすことが大切であって、正しいことであればそれは継続しなくてはなりません。
さて、本当は次はホンダの2040年全EV化のハナシをしたかったのですが、今朝入ってきたニュースに驚いたので、その話題。
電子自動車用充電スタンド 住宅以外に設置数が初めて減少(NHK)
昨年度、公共施設等に設置されている電気自動車用の充電スタンドの数が初めて減少に転じたそうです。それまでの約3万台の3%以上となる1087台が撤去されてしまったようです。理由は施設の老朽化(と言っても恐らく10年も使っていないものが多い)と、利用が少ないから、だそうです。政府がEV化をどんどん押し進めると宣言しているのに対して、実際に起こっていることは既に逆行しています。
充電スタンドの設置には、恐らく多くの補助金が投入されたことと思います。その設置費用は決して小さくないはずです。それが十分に活用されないまま撤去されるとは何事でしょうか?EVの購入にも多くの補助があり、「お得ですよ!」を刺激することで実際には高価なEVの購入を後押ししています。でも、現状で車種が少ないこともあるとはいえ、実際の販売台数に対するEV比率は1%にもなりません。EVが増えないから充電スタンドも減らす、ではさらにEVが売れなくなります。
そもそもEVが売れないのは、やはりその利便性の悪さであると思います。例えば山形ですと、充電スタンドの数はまだまだ少ないと感じますし、1か所あたり充電器が1台しかないのが問題です。それは大抵空いていますが、時につながっているEVを見かけます。ガソリンでも走れるPHEVがつながっていることもあります。ユーザーサイドからすれば、充電スタンドはむしろ余っているぐらいで丁度いいはずです。「電気がなくなる!」と駆け込んだ充電スタンドに先客が居たらどうしましょう?ガソリンスタンドなら、3分も待っていれば自分の順番が来ます。ところがEVの充電では30分も、1時間も待つことになるのです。そんなに待っていられないから、と次の充電スタンドを探すにしても、電気は大丈夫でしょうか?私ならとてもストレスを感じてしまいます。いや、ちゃんとネットワークで充電スタンドの空き状況を確認出来るから大丈夫?実際はそうでもないようで、自分が到着する少し前に別の人が入ってしまうこともある様です。充電スタンド目指して競争しなくちゃならないですね。
実際にEVと生活を共にしていないので、本当の苦労とか良さとかは分かっていないと思います。しかし、経験しなくても、EVの充電が大変なことであることは、容易に想像できます。当初せいぜい20-30 kWh程度だったBEV(バッテリー式EVの意)用のバッテリーは、航続距離の伸長に対する顧客の要望を受けてどんどん大型化が進み、今や100 kWhを越えるものも登場しています(重量は恐らく500キロ以上)。これがどの程度凄いのか、ピンと来ない方も多いと思います。100 kW、すなわち10万ワットを1時間使う電力量という意味です。一般的な住宅では、普段定常的に使う電力は2 kWにもならず、オール電化住宅のピーク時でもせいぜい8 kWです。「航続距離が長いんだから、夜間自宅で充電してから出かければ大丈夫」と思うかも知れません。しかし、一晩待っても半分も充電出来ないことは明らかです。しかも、夜間ならその電力はソーラーではありませんよ。
ここから先は、最近登場が相次ぐモンスター級EVが不合理極まりないという話に続きますが、それは別の機会に譲ります。さしあたり明らかなのは、EVを便利に使うことは全てのユーザーにとって簡単なわけではなくて、ハードルを下げる努力を続けない限りその普及は進まないということです。補助金もらえるからと騙されてはいけません。なので、今回の充電スタンド減少のニュースはちょっと心配になります。充電スタンドは余っていなくてはならないインフラですから、政府はそれを民間任せにしないでサポートし続けなくてはならないでしょうね。
0 件のコメント:
コメントを投稿