柿の種からコーヒーを作れるそうです。いや、コーヒー味の柿の種とか、コーヒーによく合う柿の種とかではありません(ちなみに、カフェオレ味の柿の種は売っていました。モーニングサービスで有名な岐阜のコーヒー文化ですが(私の故郷は岐阜です)、モーニングの時間帯以外ではコーヒーに柿の種の小袋が付いてくるのは当たり前です。つまり、元々柿の種はコーヒーに合うということ?)。岐阜県海津市にある、地元の富有柿から柿酢をつくるリバークレスという会社が、余ってゴミになってしまう柿の種(本当に、「種子」の意味)からコーヒー(のような)飲み物を作って販売している、という話です。
柿の種で焙煎コーヒー ノンカフェインで酸味ある味わい、リバークレスが商品化 | 岐阜新聞Web (gifu-np.co.jp)
富有柿の“柿の種”コーヒー 2年かけ完成 女性社長「ストーブの上の“種”」見て思いつく フルーティーな味わい 岐阜・海津市 : 中京テレビNEWS (ctv.co.jp)
そもそも、コーヒーって、コーヒーチェリーと呼ばれるサクランボにも似た果実の種で、それを乾燥、焙煎し、挽いてお湯で抽出したものです。ちなみに、コーヒーチェリーの生の実も食べることが出来るそうですよ。
この柿の種コーヒーを開発した伊藤由紀社長は、使い道が無くて捨てるしかなかった柿の種をたまたまストーブの上にのせて焙ったら、いい香りがしてくるので、これでコーヒーが作れるのでは?と思ったそうです。コーヒー豆と同じようにはいかず、焙煎方法を試行錯誤して製品化に至ったとのこと。今は試験的な販売とあって、1杯分が432円とかなりお高いですが、これが普及したら廃棄物の柿の種を減らせるだけでなくて、コーヒー豆の消費量を減らすことも出来るかも知れませんね。というのも、コーヒーがどこで生産されているかご存知でしょうか?
コーヒー豆の生産量国別ランキング!世界1位の国は? | DRIP POD (drip-pod.jp)
私は一日中コーヒーが欠かせない人なんですが、安くておいしいので、AEONのトップバリュー品をいつも飲んでいます。しかしそのコーヒーがどこから来るのか知りません(ベトナム、ブラジルと書いてありました)。綿花やカカオ豆でもよく話題になりますが、果たして生産者にちゃんとした対価が渡っているのか心配です。経済の拡大に伴い、特に中国ではコーヒーの消費量が大きく伸びていて、コーヒーの生産量も増え続けています。資本主義経済の競争原理の当然の結果として、より良い品質を求める一方で、その付加価値は可能な限り低く見積もられます。すなわち、強者(買い付ける側)による価格の支配が起こり、生産者は極めて厳しい状況に追い込まれ、大変な無理をして生産を続けることになります。土地にも大変な負担を強いることになります。農薬や化学肥料の大量使用、そして児童労働の問題。明らかに持続性が無い上に、貧困国のコーヒー農場で労働する子供たちは学校にも行けず、その国を将来豊かにするための学習の機会を奪われてしまうのです。だから、これは廃棄物の利用が出来て良かったね、ということを遥かに超えて、素晴らしい取組みだと思いました。コーヒー豆の消費が減ったら貧困国が余計に困るじゃないか、という心配は無用です。まずは、生産者をいじめたりしないフェアトレードが必要ですし、消費者(EUが1位、米国2位)は持続可能な生産方法をとらない生産者からは買わない、そのために必要な出資をする、などして必要な対価が生産者に行きわたることが必要です。そうすれば、生産者も豊かになり、子供たちは学校に行き、将来自らの地域を発展させるための力になります。一次農産品の生産だけでなく、加工品にも取り組んでより付加価値の高い生産に取組むことも可能になります(但し発展のための発展でなくて、持続可能であることが大切ですよね)。
さて、山形で何が出来ますかね?山形も庄内柿が有名でしたね。おっと、種無しだった!種がゴミにならないからもっとエコですか?サクランボ?種がいっぱいですね。チェリーだけど、コーヒーチェリーとは全然違うな。山形の農業関係の皆さん、何かお困りのことはありませんか?
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