このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年6月19日土曜日

コミュタン福島

 

今日は福島県三春町にある「コミュタン福島」に家族で行ってきました。

コミュタン福島-福島県環境創造センター交流棟| (com-fukushima.jp)

5年ほど前にオープンした施設だそうですが、皆さんご存知でした?恥ずかしながら、私知りませんでした。原発事故からの福島の復興拠点の一つとして、同じ敷地に国立環境研究所(NIES)と日本原子力研究開発機構(JAEA)の研究施設、福島県の施設もあります。福島第一原発から直線距離でおよそ50キロ。トンデモナイど田舎にあるので、通りがかりにたまたま見かけることは絶対にないと思います。探して行かないとたどり着きません。行ったことが無い方、超おススメです。是非行くと良いと思います。特に子供連れで。

原発事故の罪滅ぼし的に作られた施設であることは明らかです。特に子供に向けて、原発事故がどんなに大変だったかの記録を残すことと(でもホラー的展示ではないのでご安心を)、原発に頼らない未来への福島の再生を展望する(反省よりも希望)様な施設で、事故後の放射線量や野生動物生態の変遷、温暖化が進むことの地域環境への影響などをデータを元に見ることが出来ます。気候変動とか脱炭素はメインテーマではないですけど、やはり原発のない未来ということで、それらの課題は展示にかなり入っています。最先端の映像施設、インタラクティブな展示などがあります。ど田舎としては想像を絶する立派な施設があり、しかも無料です。今日は天気も悪く、折からのコロナ蔓延の影響もあって、来場者はまばら(両手で足りる程で、ほぼ貸し切り状態)、恐らく説明員の人数の方が多かったです。とても綺麗な施設で、掃除も行き届いており、相当なランニングコストがかかっていることは間違いありません。しかも、データも新しいものでは2020年時点のもので、作りっぱなしでアップデートされていないわけではありません。

というわけで、色々考えさせられてしまう施設ではあるのですけど(存続できるかな?)、あって良いか悪いかでいったら、当然良いです。誰も来ないとしたら全くもったいないです。アクセスは決して良くないですけど、行ったことない方は是非どうぞ。家族でエネルギーの未来、持続可能な社会を考えるとても良い機会になるでしょう。もちろん、学生さん同士で行くのも良いと思いますよ!

以下、少し写真です。

入口すぐのところに、事故後の福島第一原発の模型があります。綺麗なジオラマではなくて、滅茶苦茶に壊れた施設の状態を再現しているところが良い。
この球状シアターが圧巻です。直径12.8メートルの球体スクリーンの中に入ります(廊下がガラス張り)。360度全方位のスクリーンに映像が映し出され、音響も素晴らしく、没入感が凄いです。5歳の息子はあまりの迫力に怖がってしまいました。今日のお話は2本、地球の中心への旅(地震のメカニズム)と、宇宙誕生の歴史でした。最初のナレーションはピーターバラカンさん、二本目のナレーションは竹中直人さんだったと思う(声がそうだった)のですけど、そうですか?この映像体験だけでも500円ぐらい取られるのが普通と思いますが、無料だなんて、凄いです!
放射線に関わる展示も多数ありますが、注目はやっぱり再エネです。色々インタラクティブな仕掛けがあり、子供は大喜びです。説明はほぼバイリンガルですから、今度留学生が来た時には絶対連れて行きます。
極めつけはプロジェクションマッピングによる3Dフクシマ。少し低いところから水平に近く見ると、本当に立体的に浮き上がって見えます。この10年間での放射線量の分布や野生動物の生態域の変遷、再エネ施設の拡大などが投影されます。




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