「DXってなに?」「そりゃデラックス、の意味だよ」「いや、デジタルトランスフォーメーションって意味なの!」「何それ?」「そりゃ決まってるじゃない・・・え?」
皆さん新語作るの好きですよね。作られてはすぐに忘れ、捨て去られ・・・。今回の話題はGX、グリーントランスフォーメーションです。でそれは「再エネ等の拡大でGHGを排出しない社会に転換し、地球環境を変革する」ということらしいので、ほぼカーボンニュートラルの実現と同義です。なので、数年の流行り言葉で忘れられては困ります。向こう30年の挑戦ですから。
で、そのGXが急務である、ということを含め、新しく経団連の会長に就任した住友化学の十倉雅和さんのインタビューが今朝のNHKニュースで放送されました。4分強ですが、以下のリンクで見ることが出来ます。
待ったなし!グリーン・トランスフォーメーション 経団連・十倉新会長に聞く|おはBiz キーワード解説|NHK NEWS WEB
住友化学の低炭素化、脱炭素化の取組みについても紹介されています。化学系企業として、大きな役割を果たせるでしょうから、期待するところは大きいですね。それだけではなくて、経団連の会長として、GXへの取組みが経済産業界の務めであると強調されています。ただ一方では、「原発は不可避」という持論も述べられています。「これからの経団連は、経済界、産業界の利益のためだけではダメ」「経済学とか経営は人を豊かにするためなのだから、その原点に戻って…」とお話しされています。経済がヒドい状況になって、豊かであるというのはあり得ないでしょうけど、果たして経済が活況を呈すると人々が豊かと感じるかどうかは、「豊か=幸せ」と読むかどうかで決まってきますよね。「豊か=お金やモノが沢山手に入る≠幸せ」だとして、人々が求めているのは「幸せ」であるのだから、果たして当座GHGは出ないものの、危険な廃棄物の処理問題を後世に残し、常に万一の事故の危険に怯えて暮らすことを避けられない、原発と共に生きる暮らしを「幸せ」と感じるかどうかは疑問です。「議論しないのが一番ダメ、原発をどうするかをちゃんと議論しないと」は全く同感です。しかし、その挙句原発を選ばざるを得ない結論になる、と明らかに匂わせていることについては同意出来ません。原子力は本当の意味でサステイナブルとは言えないですし、それを頼みにすることが少しでも再エネ拡大への努力を妨げ、スピードを低下させるのであれば、封印しなくてはならないと私は思います。
ただまあ、どちらにしても、核のゴミの問題がどうにもならない程大変になる前にこの世を去っていることが確実な世代があまり誘導しない方が良いです。このことは、本当に未来の世代に決断を委ねた方が良いと思います。失うかも知れないことと、得るかもしれないことの両方をこれまでの社会システムを作ってきた世代が包み隠さず正しく示して、若い世代に議論してもらい、決めてもらうのが一番公正で、知識や経験を既に得て、先にこの世からいなくなる古い世代は次の世代の決定に対する応援と手助けをすることだけに努めるべきと思います。影響力大きいですからね、バイアスをかけないで、ということだけです。経団連会長じゃなくって、一人のおじいちゃんとして考えたら、また別の考えが頭をよぎる様にも思うんだけどなあ・・・全然悪い意味じゃなくて、ですよ。
最後にもう一つ、「太陽光発電は場所が足らない」とおっしゃってますが、場所余ってますよ、山形には!あと、そのために開発が進められるのがBIPV (Building Integrated Photovoltaics)(建材一体型太陽電池)で、都市のビルの屋根だけでなく、窓や壁など側面にも使おうというものです。まだまだ太陽光発電のポテンシャルはあるのですよ!
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