明日、6月5日は「世界環境デー」だそうです。
毎年テーマがあるようで、2021年のテーマは「生態系の回復」です。もちろん、野生動物や植物の多様性が維持され、バランスしている健全な生態系は、全ての基本であり、その美しさ自体がこれを守り抜く十分な理由になるわけですけど、さらに人類の暮らしに対する直接的影響を与えるのは食糧の問題です。国連食糧農業機関(FAO)は2021年から2030年の10年を「国連生態系回復の10年」と定め、気候危機との闘い、食料安全保障と水供給、生物多様性の保全と強化への対策として、「劣化あるいは破壊された生態系の回復を促進する」とされています。
環境デーの過去のテーマを見ると、水問題だとかプラスチック問題だとか色々あったわけですけど、結局それらは個別の問題ではなくて、持続可能でない水や肥料の使用を前提とした農業の拡大によって環境の破壊が進み、その結果として生態系が劣化破壊されたということでしょうから、それを回復するためには全ての課題に取組まなくてはならないということですよね。そして複合的な原因の結果として、既に多くの生態系が劣化破壊されてしまった、という認識なわけです。SDGsの目標が相互に関係していて、17のうちのいくつを達成出来るか、ではなくて、全部達成しなくてはならないのと同じで、生態系の回復の名の下にそれを壊した全ての原因に向き合わなくてはなりません。
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