今日からG7サミットが英国で開催されます。G7のGって、Group of 7の意味、サミットって「主要国首脳会議」で日、米、英、仏、独、伊、加です。以前はロシアも入っていて、G8と呼ばれていた時もあります。自らを「主要国」と言うわけですから、そもそも格差の象徴と言えなくもないですが、世界を取り巻く様々な課題への対応について、意志の疎通と協調をしたいということではあります。今回のサミットの特に注目すべき点などについては以下の記事でも参考にしてください。
G7サミット開幕へ コロナや中国対抗策で結束した対応出せるか | NHKニュース
特に重要なのは、アメリカ、バイデン大統領がアメリカを中心とした国際秩序をどこまで取り戻せるかでしょうかね。自由で開かれた世界と人権の尊重において共通した価値観を持つ各国との連携を深めて、対中国包囲網を築き上げたいというのが明白です。日本の様々な社説を見ていると、それに同調し、日米の強固な連携と共に日本もその支配する側に入りたいし、それが認められる方向を願う意見が大半と読み取れます。しかし、EUは中国との対立を望んでいませんから、アメリカに完全には同調しないだろうと思います。そして、日本にとっても中国との敵対姿勢を鮮明にすることは好ましくないと思います。
気候変動問題に対しては、世界全体が協力しあうことが大切です。中国抜きでも世界経済の発展を可能と出来るように、半導体や電池などに日米欧だけのサプライチェーンを築きたいとか、互いに経済制裁を課し合う激しい対立関係をエスカレートさせる一方で(さらには軍事的対立さえエスカレートし)、気候変動では協力ね、とそんな事が出来るとは思えません。
中国やロシアに対して「あいつらおかしい、間違っている」で、対話を放棄し「君たちが考えを改めないと世界から孤立しますよ」という圧力をかけるやり方は、きっと混乱を深めて気候変動抑制の成功を遠ざけることにしかならないと思います。どれだけ難しくとも、人としての共通の価値観はあるのですから、対話姿勢を崩してはならないと私は思います。本当は、少なくとも中国、ロシア、インドを加えたG10でなくてはならないと思いますけど、何も決められなくなるでしょうね(ちなみに、カナダの人口って3800万人いないですよ。国土は大きいけど。GDPは世界9位)。G7だけが世界の「主要国」であって、中国やロシアはその決定に従う側というのは都合良すぎるというか、はっきり誤った態度だと思います。反発されて当たり前。
さあ、どういう展開になるでしょうかね?注視していきたいと思います。
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