このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年7月1日木曜日

劣化が止まらない!?チャイナバブル?

 脱炭素のハナシと全然関係ないみたいですけど、それがとてつもなく困難だろうな、と思わせるに十分なほど、世界の異常さを憂いてしまうニュースがありました。いや、実は中国出身の奥さんのお陰で、中国で起こっている信じ難い出来事については日本で報道されるよりもずっと早く知っていたりしますが、今朝のNHKニュースで話題にされていたので、この機会に取り上げます。中国の有名な強いお酒、「白酒」(バイジュウ)の中のトップブランドである茅台(マオタイ)に行き場を失った有り余るマネーが流れ込んでいるというニュースです。

中国 あふれるマネーが向かう先 - おはBiz - NHK NEWS おはよう日本 - NHK

1本300万円!売上年間1兆6000億円!会社の時価総額45兆円でトヨタ自動車を上回る!いずれも信じられない数字です。なんでこんなことになるのか?コロナウイルス感染拡大の影響もあり、モノやカネの動きが鈍る中で、行き場を失った投機マネーが株価を押し上げているようです。但しそれはほぼ完全に中国国内での出来事と思います。

そんなに滅茶苦茶美味しいお酒だからなのか?いや、好きな人もいるんでしょうけど、だからって飲んだら無くなるお酒にそれほどの価値がありますか?そういうことじゃなくて、中国では賄賂の代わりに使われることが多いそうです。お金を渡したらかの地でも罰せられますから、茅台酒を差し上げてお金に換えて頂く、と。立派に賄賂ですね。何も生み出さないまま、その酒がグルグル回っているうちに数字だけは上がり続ける。レポートに登場する投資家も、「あと3年したら2倍だよ!」と鼻息荒いですね。それを世間ではバブルというのです。リアルな価値が生み出されていないのに、短時間で価値が急上昇するから、それに皆が飛びつき、さらに価値を押し上げる。その急こう配を数年先に外挿して、今1000万円出せば数年後には倍になる!と夢想するわけです。

茅台酒については、さらに呆れる話があります。このお酒の品質管理をしている(テスター、ソムリエ、なんとでも言え)女性が、中国の学者の最も栄誉ある称号である「院士」に推薦されたのが実は大ニュースになっていました。もちろん、良いニュースとして、ではありません。

「中国の小話」その247―銘酒「茅台(マオタイ)」の話題―-笹川陽平ブログ(日本財団会長) (canpan.info)

呆れちゃうでしょ?一応学者の端くれである私としても、もしこれが日本で起こったら怒ります。この一件については、中国の俳優さんのLin JiさんのYouTubeビデオが面白かったです(日本語上手!)。

マオタイ酒エンジニアがノミネートされた院士とは? - YouTube

まあ、怒ったり笑ったりせずに、淡々とこの馬鹿馬鹿しさをお話されていて、心の中の嘲笑と嘆きが良く分かります。嫁さんにこのネタをブログに書くと言ったら「そんな役に立たないことはやめなさい」と叱られました。が、私は本当の世界を知るという意味で、象徴的な出来事なのかなと思いました。

世界の脱炭素に向けて、自由経済と民主主義の仕組みが苦戦しています。コロナウイルスを見事に抑え込んだことや、量の点では最大の再エネ国でもある中国。宇宙ステーション、火星探索をどんどん実現する中国。脱炭素という難題についても、その専制政治と計画経済の仕組みが強みを発揮するのではないか、と思っていたのですけど。本当にその計画が機能するのであれば、こんな無駄なことにお金が動いたりしないハズでは?少なくとも、中国の特殊性が鮮明になる出来事ですね。この違いを互いに非難しあったりするのではなくて、本当に協業、連携して共通の重大課題である脱炭素が実現されることを心から願っています。

でも、学者がそこまでコケにされたら、やってらんねえ!本当は怒り心頭でも、何も言えない中国の学者の友達が可哀そうです。

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125

 「125」この数字が意味するのは何でしょう?はい、私はオートバイが大好きで、特に手に余らず、使い切れるパワーで軽量な125ccクラスのバイクが好きです。高速道路は乗れないけど、バイクで高速道路走っても、ちっとも面白くないし、二人乗りだって出来るし、燃費良くて維持費安いし。今ウチ...