昨日のUAE産グレーアンモニアに対して、これは国産グリーン水素のことです。
山梨県、グリーン水素をENEOS水素ステーションに供給: 日本経済新聞 (nikkei.com)
山梨県は晴天率が高く、全国有数の日照時間の長さで、太陽光発電の導入が盛んです。耕作放棄地が多いから、という裏の理由や、景観を損ねたり土砂崩れの原因になるから、これ以上メガソーラーの乱開発を進めないで!という困った事情も実はあります(この話は別の機会に)。とは言え、燃料電池で有名な山梨大学(ソーラーでも有名ですけど)もあって、再エネ先進県と言えるでしょうね。
それで、その太陽光発電の電力で作るグリーン水素をENEOSの水素ステーション用に供給する、ということです。お試し出荷だから、ではあるのでしょうけど、供給量は600立米(常温常圧)。東京オリパラの燃料電池車500台に供給、だそうですけど、トヨタミライの水素タンクは141 L(常温常圧)ですから、それぞれを8.5回満タンにする分、ってことですね。それだけの水素を作るのに必要な電気量は1.44 MAhになります。うーん、大変。
急に増やせないのは当然で、太陽光発電の電力の価格はともかく、水電解には貴金属触媒が必要ですから、グリーン水素はとても高くつきます。高いってことは、結局まだ環境にも良くないということになってしまいますけど、それでもやらなくてはならないのはこちらです。褐炭由来のグレー水素が大量に出回って、それが価格の基準を作ってしまったりすると、グリーン水素が市場に入り込みにくくなってしまいます。太陽光で作った水素でクルマが走っているというのは、結局太陽の力でクルマが走っているということですからね。素晴らしい!頑張って欲しいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿