このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年8月23日月曜日

バービーもカーボンニュートラル!

 1959年生まれで、今年62歳になるバービー人形。2030年までに全てリサイクル素材で製造される様に変身中だそうです。

バービー史上初!海洋プラスチック再生素材を使用した地球にやさしいシリーズがデビュー!「バービー うみとともだち(Barbie Loves the OceanTM)」 - (sotokotonews.com)

"The future of pink is green."っていうキャッチフレーズが良いですね。今回リリースされる「バービー うみとともだち(Barbie loves the ocean)」シリーズでは、素材のほとんどが海洋プラスチックごみから再生した素材だそうです。パッケージもリサイクル紙のシンプルなものです。上記リンク中で見れるYouTubeビデオでは、BarbieたちがSDGsについて語ってくれますよ!

「そもそもおもちゃなんて無駄なんだよ」などと言ってはなりません。遊ぶことを大切にするのが人間です。心の食べ物ですよ。カーボンニュートラルを目指して、女の子たちの憧れの対象であるバービーたちも変わっていく。それで遊んだ子たちが大人になった時のことを想像してみてください。

男の子たちのおもちゃも、例えばラジコンとか変身ロボットとかも是非変わって欲しいですね。ユニセックスですけど、有名なLEGOブロックも、ペットボトルから再生したプラスチックへの置き換えを目指して開発が進められているそうです。

CNN.co.jp : レゴ、再生プラスチックから作ったブロックを公開

簡単そうですけど、色を付けられないそうです。顔料をブレンドするか、塗装するとかでカラー化出来ないですかね。

しかし・・・リサイクルプラスチックを使うことで、材料自体は再利用されたとしても、プロセスエネルギーも含めた脱炭素、さらには輸送や販売も含めたゼロカーボン化、おもちゃを作り、遊び、廃棄するまでのトータルで、LCA的観点でのカーボンニュートラルについては、どれぐらい課題が残されているのでしょうか。特に今回原料が海洋プラスチックごみともなると、その分別、洗浄をする過程で相応のエネルギーとコストがかかっていることは明らかです。新規にプラスチックを生産するよりもCFPが高くなる様では本末転倒です。そういうことも含めて、バービーたちがこれからも進化し続けて、それで遊ぶ子供たちの未来を変えて欲しいものです。

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125

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