このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年8月4日水曜日

抵抗勢力?

 今朝こんなニュースがありました。

2030年度時点の発電 総合的には太陽光はコスト高に 経産省試算 | 環境 | NHKニュース

つい先日、(やっと日本でも)太陽光発電が一番安上がりな発電方式になる、と認めたところでしたが、「いやいや、やっぱり原発とLNG(さらには石炭?)ですよ!太陽光そんなに増やしたら、電気代高くなりますよ~!」という脅し?

太陽光や風力では発電量が一定しないため、それを補うためのバックアップ用火力発電の増設が必要だから、というわけです。太陽光が揺らぐ・・・そんなの小学生だって知ってるわい!バックアップに火力?じゃあCO2は増えるのね?そんなこと出来るわけありません。当然CCSなりCCUで出てきたCO2は環境中に放出しないことが新造の条件です。で、そのコストはLNGの発電コストにちゃんと入ってますか?さらに言えば、原発の後処理にかかるコストは?福島第一原発の後片付けにいくらかかるのか?放射性廃棄物の最終処分方法も決められていない状態で、「本当の原発のコスト」など誰にも分からないと思います。分からないから、自分の都合の良い方で計算する(除外する)。LNGや石炭もそう。CCSのコストははっきりしないし、リスク分析もちゃんと出来ていない。それを化石燃料起源の発電コストにちゃんと組み入れることは出来ないでしょう。だから、そうしない。なのに、太陽電池を増やすと、火力発電が増えると言ってコスト高であるという数字を見せる。何故?何故それほどまでして自分たちの既得権にしがみつき、新しい挑戦に進もうとしないのか?若者諸君、そんな霞が関を許すな!

2050年カーボンニュートラル宣言が本気なら(そう言っている長老が恐らくみんな生きていないんですよね・・・2050年には。だからこういうのがまかり通る)、CO2をバンバン出す石炭やLNGをこれから増やすなんて絶対無いんです。最初っから、それは除外です。太陽光発電を増やしたら、発電量が揺らぎまくって大変です。そうです。大変です。だから大規模蓄電技術と水素、アンモニア、e-Fuelへの転換技術開発を急いで、最初は酷くコストが高くとも、これらを実装しなくちゃならないわけです。だから、恐らくは本気でやると、今回の試算以上に太陽光発電のコストは上がります。でも、石炭やLNGは無い。原発も基本的には排除の対象で、無くすまでのロードマップ整備が必要。今は時間稼ぎのために再稼働することは確かに有効です。日本は既に炭素予算を使い過ぎました。だから、いつまでに原発への依存をゼロにする、というシナリオの提示が必要ですね。LNGや石炭も出来るだけ早期にやめたい。政府には是非いついつまでに石炭、LNG、原発をやめる、という目標も設定して欲しいものです。

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125

 「125」この数字が意味するのは何でしょう?はい、私はオートバイが大好きで、特に手に余らず、使い切れるパワーで軽量な125ccクラスのバイクが好きです。高速道路は乗れないけど、バイクで高速道路走っても、ちっとも面白くないし、二人乗りだって出来るし、燃費良くて維持費安いし。今ウチ...