このブログについて

国立大学法人山形大学工学部教授の吉田司のブログです。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、色々な情報や個人的思いを発信します。発言に責任を持つためにも、立場と名前は公開しますが、山形大学の意見を代弁するものではありません。一市民、一日本国民、一地球人として自由な発言をするためにも、所在は完全に学外です。山形大学はこのブログの内容について一切その責任を負いません。

2021年8月31日火曜日

銚子沖洋上風力発電

 千葉県銚子市の沿岸に大規模な洋上風力発電が計画されています。

洋上風力発電 | 銚子市 (city.choshi.chiba.jp)

秋田県、長崎県でも同様な事業が進められていて、先日秋田の建設現場の近くを通りがかって、巨大な風車の建設が進められているのを目撃しました。平地が少ない日本の国土では、最も安上がりな風力発電の陸上設置は困難です。山の上に風車を建設するよりは、洋上が適しているということでしょう。洋上風力は海底に固定されているわけではなくて、浮動式のようです。釣りのウキみたい。何しろ台風に頻繁に襲われる日本で、それも最近は気候変動のために超大型化していますから、それに耐えるのも大変だと思います。技術者の談では、50年に一度の強風に襲われても大丈夫、とのこと。まあ技術の進歩を信じるしかありません。しかし、技術的問題ではない問題が指摘されているようです。

千葉県銚子市沖で進む洋上風力発電計画 “景観一変”の指摘も | NHK

銚子沿岸の屛風ヶ浦は有名な景勝地で多くの観光客が訪れますが、その景観を壊してしまう問題です。上記レポートには完成予想図もありますが、海からにょきにょきと多数の風車が生えている様な景観は、これまで地域の人が親しみ愛してきた景観の美しさを台無しにするだろう、というわけです。観光収入の低下も予想されますが、心に訴えるところの方が大きいかと思います。

ずっと以前、北ドイツ付近の上空を飛ぶ飛行機の窓から無数の風車が牧草地に設置されている景色を見ました。緑はもちろん綺麗ですが、凄い数の風車が回り、電気を生み出している様は圧巻でした。率直に「悪い」とは感じなかったのを白状します。オランダの風車は有名ですが、それも国土を作るため(水をくみ上げるため)に人が設置したものです。恐らくその時景観に対する悪影響など誰も議論しなかったことでしょう。時間が経ち、むしろそれはオランダを代表する景色の一部になりました。脱炭素に向けて大きく社会が変動しようとしています。未来の世界においては、きっと洋上風力発電も景色の一部に溶け込んでいるのではないかな、と私は思います。

時代の変遷と共に、失われたものもあれば、新たに生まれたものも多くあります。例えばパリのルーブル美術館の入り口のガラスのピラミッドも、登場した時には相当な反発もあったそうですが、今やパリを代表する景色の一つになっています。アパルトマン様式の建物は、数世紀前と変わりませんが、下に目をやると路上を通るのは馬車ではなくて、自動車です。それを悪く言う人はいませんよね。だから、変化に対してそれを全て拒むということではないでしょう。今回の洋上風力の大規模設置については、当然脱炭素という未来志向のモティベーションがあってこそです。それと、さびれていく地域の活性化への期待もあるようです。そうした正の効果も十分議論した上で、地域の人々が選択すべき問題かと思います。仮に銚子の人たちが、景観を損ねるならば計画を撤回して欲しい、と望むならば、きっと他のどこかの地域が手を上げることになるだろうと思います。

2021年8月30日月曜日

EVシフトを考える⑯

 本当は最新のIPCC6次報告書について投稿したいと思っていたのですが、まだちょっと読み込みが足らないので、小ネタの紹介。

これをEVシフトのハナシと関連付けて良いものかどうかは分かりませんが、予てから噂されていた、マツダのロータリーエンジン復活が秒読み段階に入っていると思われます。

「ロータリーエンジン」復活か!? 電動化示唆する新ロゴをマツダが製作 「早く世に出したい」と意気込む | くるまのニュース (kuruma-news.jp)

明らかにロータリーエンジンのローターを型どっていますし、アルファベットのeの形もしており、電動化技術とロータリーエンジンの関係を示すものです。マツダは既にMX-30というコンパクトSUVクーペ(そう呼んでいいのか?)のEVモデルを販売しています。モーター類が納められているエンジンルームがスカスカで、そこに”レンジエクステンダー”が搭載されるだろう、とデビュー当初から言われていました。レンジエクステンダーとは、小型の発電用ガソリンエンジンで、EVのバッテリーが無くなりそうになったらこれを駆動してバッテリーを回復させるというものです。動力装置(電気モーターとガソリンエンジン)と燃料タンク(バッテリーとガソリンタンク)を2セット積むので、非効率の様にも思えます。日産のノートeパワーと何が違うのか、と言えなくもありません(あれはエンジンをほぼ常時駆動するのでバッテリーが小さい)。シリーズ方式ハイブリッドの一種とも言えます。ただ、レンジエクステンダーは緊急用という感じで、燃料タンクは小さいみたいですし、エンジンも小さいです。そのままでクルマを駆動することは出来ません。最も効率の良い状態で定常速度運転をして、電気を作ることに専念しますので、排気量の割りには効率が良い、ということになります。でもまあ、何だそれだけ、という感じでしょうか?

しかし、今回マツダはこれを伝統のロータリーエンジンを復活させることで成立させようというわけで、そこに面白さがあります。ロータリーエンジンはマツダが発明したわけではなくて、元々Wankelというドイツの会社が発明し、1950年代にNSUというメーカーのクルマに搭載されていました。その技術ライセンスをマツダが購入して、コスモスポーツとか、1960年代に販売します。それを受け継いだのが有名なRX-7というスポーツカーです。私の昔の友達がRX-7に乗っていて、何度か運転させてもらいました。何ともパンチの無いエンジンで、すーっとスピードを上げていく独特のフィーリングですが、べらぼうに速いです。通常のエンジンの様にシリンダーとかピストンとかが無くて、まゆ型のハウスの中におむすび型のローターが入っていて、それが1回転する中で吸気/圧縮/爆発/排気が行われる仕組みです(詳しく知りたい人はWikipediaとか調べてください)。小排気量でも非常にパワフルで、振動がほとんど無いのが利点ですけど、燃費が物凄く悪いので、マツダ自身もやめてしまいました。それが今復活するというわけです。何で?恐らく負荷変動の無いレンジエクステンダー用であれば、効率は悪くないのだと思います。それから、コンパクト軽量に出来ることは明らかなメリットです。

そして、実はそれが一番重要なんですが、恐らくは将来水素ロータリーにすることを目論んでいます。マツダは既に水素ロータリーエンジンを搭載したRX-8を限定的に販売したことがあります。つい先日のトヨタの水素エンジン程にはパワフルではなくて、当時の水素エンジンはガソリンエンジンに対してパワーで劣っていましたが、それもレンジエクステンダー用であれば解決できるということでしょうか?いずれにしても、そうなればレンジエクステンダーを使ってもゼロエミということになりますから(グリーン水素を使うこと前提ですけど)、レンジの小ささと充電の手間というEVの最大の問題点を解決できる可能性がありますよね。

昔っからのロータリーファンには、なーんだ、かも知れません。ロータリーエンジンでクルマを動かすわけではなくて、それで作った電気でEVが走るだけですからね。でもまあ、必ずしも新しい技術だけではなくて、既存の技術を新しい目的に活かすというのは大切な考え方だとは思います。水素になると、2ストロークエンジンも再度脚光を浴びるかも知れないし。


2021年8月27日金曜日

本物の「ソーラー水素」製造

 これぞ本当の脱炭素クリーンエネルギーと言える研究成果がNEDOからプレスリリースされました。

世界初、人工光合成により100m2規模でソーラー水素を製造する実証試験に成功 | NEDO

次世代エネルギーの本命と目される水素については、色々な話がありますが、よく調べると石炭や天然ガスから製造した水素(CO2が出てしまう)だったりします。しかしこれは太陽光のエネルギーで直接水を酸素と水素に分解し、その水素を回収する大規模実験に成功したというニュースです。人工光合成もついにここまで来ました!太陽光と水から燃料を作れるんですよ!

で、エネルギー問題は解決!とは残念ながらいかないんです。今回の実験で得られた太陽光から水素へのエネルギー変換効率は最大で0.76%とあります。一般的な太陽電池による太陽光から電気エネルギーへの変換効率が15から20%ですから、とても低い。しかしこの光触媒の反応量子効率はほぼ100%なんだそうです。量子効率と変換効率の区別が付かない人のためにちょっとだけ説明しますと、量子効率とは光触媒が吸収した光がどれだけ目的の反応に使われたか、の効率ということです。一方の変換効率は降り注いできた太陽光のエネルギーをどれだけ水素のエネルギーに変換できたか、の効率です。植物の光合成も量子収率はほとんど100%ですが、変換効率は0.3%程度です。それは自分が作ったエネルギーのほとんどを生きるために使ってしまうからで、食べたり燃料に転化出来たりする有機物への変換効率は非常に低いということですね。

一方、今回の光触媒の変換効率が低い理由は明らかです。写真を見て、パネルが真っ白なことから分かりますが、太陽光の主成分である可視光線を全く使えていません。使用されているチタン酸ストロンチウムという半導体は、太陽光に僅かに含まれている紫外線しか吸収できないのです。今後可視光も利用できる改良を進め(色が付くということです)、変換効率を5-10%程度に向上することが目標、とあります。もちろんね、でもそれが容易じゃないんです。恐らくは、太陽光発電の電力を使って水を電気分解する方がエネルギー変換効率はずっと高くなります。光から直接水を分解しようとするから効率が低くなる。

でも、どっちにしてもまだまだ問題があります。水電解の装置(光は使わない)は既に完成されていますが、その触媒には貴金属が使用されます。今回の人工光合成システムも、植物の様に有機物を使っているわけではなくて、全部無機材料です。チタン酸ストロンチウムの表面には、水の酸化と還元を起こすための反応の場所になる助触媒として、その表面にRh, Cr, Coの化合物が微量修飾されています。微量であっても、将来必要となるスケールを考えたら貴金属の使用は許容出来ません。しかし水の酸化と還元というのはかなり厳しい反応で、大抵の物質は水を分解しないで自らが反応して失われてしまうのです。それが貴金属を必要としている理由で、容易に代替物質は見つからないわけです。

今は貴金属を使ったとしても、実証をある程度のスケールで行い、展望を与えることが重要でしょうね。グレー水素が混ざったとしても、海外から水素を輸入して使用するインフラ整備を進めて、いずれ太陽光を利用したグリーン水素のコストが石炭やLNGに匹敵する状況を目指す。より現実的な取組みとしては、NEDOの支援と民間主体でそれが進められています。

NEDO、水素の輸入や発電を支援 CO2削減後押し: 日本経済新聞 (nikkei.com)

太陽光による安価な水素(あるいはアンモニア、ハイドロカーボン)の大量製造に向けては解決できるかまだ分からない問題が多く残されているわけですが、本当にサステイナブルな世界を実現するには絶対に避けられない課題なわけで、日本は真面目にそれに取組んでいるわけです。間に合うかどうかが大変な問題ですねえ。


2021年8月26日木曜日

CO2を吸収するTシャツ!?

 「このTシャツは二酸化炭素を吸収します!」そんな触れ込みだったので、驚きました。

大気中のCO2を吸収する、“藻”で染めたTシャツ | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD

英国のVOLLEBAKというメーカーが販売していますが(1着110USDと高価!)、ポイントはアメリカのLIVING INKというベンチャー会社が開発した植物プランクトン(スピルリナ)由来のインクを染料につかっているということ。通常黒い衣類は石油由来のカーボンブラックで染色されているけど、光合成によってCO2を吸収しながら育った黒色の藻を使うことで、その生育過程で吸収したCO2をずっと閉じ込めておける、という主張。さらに、「なんと着ている間にもCO2を吸収し続けるんです!」と上記の日本語レポートにありますが、それはウソ。ちゃんとVOLLEBAK社のウェブには

"Once the t shirt has been built and printed, the black algae ink continues to lock in the carbon dioxide that it absorbed when it was alive. And it will do this for over 100 years. So the t shirt you’re wearing is storing carbon emissions."

とあります。要するに、生きた藻がくっついているわけではありません。そりゃ洗濯出来ないでしょう。ウェブには”Hand wash with cold water”と指示もありますが、それは色落ちしやすいというだけのことでしょうね。

CO2を吸収する服というのが、実は他にも色々出てきました。

CNN.co.jp : 未来のデザイン 二酸化炭素を吸収する「生きた」服

これも「生きた服」ってのにビックリしますが、説明を見てる限りバイオプラスチックを使った安っぽいレインコートです。どこが生きているんでしょうか?色も付いていませんから明らかに光合成しません。カビでも生えれば生きていることになる?

お次は、ファッションの本場フランス。プジョーシトロエングループの高級車ブランド、DSとファッションメーカーのコラボだそうです。

表面を生きた藻でコーティング CO2を吸収する「光合成する洋服」の可能性 | ELEMINIST(エレミニスト)

まあ、カッコイイかどうかは個人の判断に任せるとして、「生きた藻でコーティングされている」のだそうです。であればこれが本命?でも、Tシャツは全体がコートされているという割には色が付いていないですよね。

こういうハナシを米英は単に金もうけに使いそうなのに対して、フランスの人ってこういうことを真面目に主張しそうな感じがしますけど、だいたい詰めが甘いというか、実効性が無いんですよね、フランスの製品には。コンセプトは良いけど、クオリティーが低い、という印象です。DSのクルマって、実際そうですよ。

さてさて、最初は「おっ、スゲー!」と思った今回のネタでしたが、どうやらカーボンニュートラル流行りに乗じたインチキ商品っぽいです。そもそもね、インクを作るのに天然産生の色素を使うというのであれば、伝統的な藍染がそうですよ(ジーンズのインディゴ色素)。あれは防虫効果もあるそうですね。で、コットンはどうですか?光合成で生産されていますよ。しかし、これらも現代においてはカーボンニュートラルかと言えばさにあらず。農機具使います。農薬も化学肥料も使います。さらに繊維を作ったり染色したりのプロセスエネルギーの投入も必要。最後は燃やしても生分解されても閉じ込められていた炭素は再び二酸化炭素になって環境中に放出されます。だから、バイオマスは最良のケースでもカーボンニュートラル(投入エネルギーを全て太陽光発電などで賄ったとして)、ネガティブにはならない。実際にはプラスです。

石油由来の合成染料を使わない様にするというのは、アリでしょうね。それも既に大規模に行われています。漬物とかに色を付ける食用の着色料は天然産生のものが多いです。実際の毒性がどうなのかは良く分かりませんが、やはりイメージとしても合成着色料よりもそちらの方が良いですよね。発色性や耐光性には劣るのかも知れませんが、体に直接触れる衣服の染色にも天然色素が良いのではないでしょうか。要するに草木染ですね。

着心地が良いとか、汗の吸収が良いとか、伸縮性があるとか、発色が良いとか、そういう理由で元々天然の素材で作っていた衣服が、いつの間にか合成繊維と合成染料に完全に置換されていた、それだけのことですか?持続性を考えたら、天然素材に回帰するというのは当然の流れでしょうか。ただし、エネルギーの収支も含めて本当に循環可能、持続可能な産業にしていくということが大切です。

そういう真面目な考え方を基準とすると、ちょっと今回の光合成Tシャツのハナシは単なる便乗金もうけとしか思えませんね。

2021年8月25日水曜日

日本の脱炭素は座礁する?

 う~ん、と考えさせられる記事がありました。

「46%削減」の帳尻合わせに追われる日本の脱炭素は座礁する 非現実的政策に惑わされるな、企業は実践的な戦略でチャンス掴め(1/8) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

上記は有料会員向け記事ですが、今は全文読めます。図表がなくなっちゃいますけど、読めなくなったらYahooに全文ありますので、こちらを見てください。

「46%削減」の帳尻合わせに追われる日本の脱炭素は座礁する(JBpress) - Yahoo!ニュース

脱炭素に対する後ろ向き発言は、あまり喜ばしくないんですけどね。指摘はもっともで、政府や経済産業省のやり方に大きな問題があることはその通りだと思います。「実現困難」を「野心的目標」と言い換えるのが霞が関用語、というのは笑ってしまいました(NEDOプロでよく聞いたなあ・・・)。その通りでしょう。言ってる本人が最初っから実現不能だと思っているのであれば、どこまで計画を真剣に練り、実行に対するコミットメントの意識があるでしょうか?

石炭からLNGまでの全ての火力発電が座礁資産になる、と。原発全部再稼働なんて、絶対に市民が許すわけないです。風力は洋上しかないでしょうから、コストも時間もかかりますよね。頼みの太陽光発電も、実は既に設置可能場所を確保することが難しくなってきている。お先真っ暗?

何も太陽光発電を日本の国土に設置する必要は無いですよ。土地が余って日射条件が良い国にどんどん設置してもらいましょう。そこから水素なりグリーン燃料を製造して、輸入することでもエネルギーの脱炭素は進められます。ただ、時間はかかりますよね。お金も相当出さなくてはならない。でも、そこにこそ日本は技術開発で貢献すべきでしょう。技術は輸出してエネルギーは輸入するWIN-WINが達成出来たら良いですよね。

まあ、とにかく、問題点を指摘してやっつけるだけでは良くないです。政府が弱腰になるわけにもいきませんから、「野心的」と言っておくしかないじゃないですか。だから我々大学人は行政に寄り添うのではなくて、民間に寄り添うべきだと思います。研究のお金は政府から頂くけど、お上のために仕事をするのではありません。国民のためです。

2021年8月24日火曜日

メタンにも削減目標

 温室効果が二酸化炭素の25倍とも言われるメタンガスについても、具体的な国際的削減目標を設定する動きが報じられました。

メタン削減 国際的枠組み設置へ 米とEU調整 日本にも参加要請 | 環境 | NHKニュース

赤外線を吸収する温室効果は分子種によって異なるので、その排出量は実際の量ではなくて、同じ温室効果をもたらす二酸化炭素の量に換算されています。牛のゲップに含まれるメタンの影響は有名ですが、それはGHG全体の4%(温室効果において)にもなるそうです。なので、これを減らさなくては、という目標の設定を恐らくはEUが主導して、EUと米国間で協議していて、それに日本も加われ、ということです。酪農が盛んな欧米ですから、10年で30%削減はどうやって達成するつもりなんでしょう?牛に「ゲップするな!」と教え込むことは出来ないし、牛の数を減らすわけにもいかないし。以前にもレポートしましたが、ある種の海草を餌に混ぜるとゲップの中のメタンが減る、ということはあるそうですが、それでどの程度減らせるのか。

日本の場合は、家畜によるメタンよりも、水田から出てくるメタンが問題になります。YUCaN研究センターの農学部の程為国先生は、その研究をされています。稲の根っこなどが分解代謝される時、その環境次第で二酸化炭素まで代謝されるか、途中のメタンで放出されるかが変わるようです。どっちにしても温室効果ガスではありますが、メタンの排出を抑制する方法って考えられるのでしょうか?メタンを積極的に回収して、エネルギー転用出来たら良いんですけどね。

2021年8月23日月曜日

バービーもカーボンニュートラル!

 1959年生まれで、今年62歳になるバービー人形。2030年までに全てリサイクル素材で製造される様に変身中だそうです。

バービー史上初!海洋プラスチック再生素材を使用した地球にやさしいシリーズがデビュー!「バービー うみとともだち(Barbie Loves the OceanTM)」 - (sotokotonews.com)

"The future of pink is green."っていうキャッチフレーズが良いですね。今回リリースされる「バービー うみとともだち(Barbie loves the ocean)」シリーズでは、素材のほとんどが海洋プラスチックごみから再生した素材だそうです。パッケージもリサイクル紙のシンプルなものです。上記リンク中で見れるYouTubeビデオでは、BarbieたちがSDGsについて語ってくれますよ!

「そもそもおもちゃなんて無駄なんだよ」などと言ってはなりません。遊ぶことを大切にするのが人間です。心の食べ物ですよ。カーボンニュートラルを目指して、女の子たちの憧れの対象であるバービーたちも変わっていく。それで遊んだ子たちが大人になった時のことを想像してみてください。

男の子たちのおもちゃも、例えばラジコンとか変身ロボットとかも是非変わって欲しいですね。ユニセックスですけど、有名なLEGOブロックも、ペットボトルから再生したプラスチックへの置き換えを目指して開発が進められているそうです。

CNN.co.jp : レゴ、再生プラスチックから作ったブロックを公開

簡単そうですけど、色を付けられないそうです。顔料をブレンドするか、塗装するとかでカラー化出来ないですかね。

しかし・・・リサイクルプラスチックを使うことで、材料自体は再利用されたとしても、プロセスエネルギーも含めた脱炭素、さらには輸送や販売も含めたゼロカーボン化、おもちゃを作り、遊び、廃棄するまでのトータルで、LCA的観点でのカーボンニュートラルについては、どれぐらい課題が残されているのでしょうか。特に今回原料が海洋プラスチックごみともなると、その分別、洗浄をする過程で相応のエネルギーとコストがかかっていることは明らかです。新規にプラスチックを生産するよりもCFPが高くなる様では本末転倒です。そういうことも含めて、バービーたちがこれからも進化し続けて、それで遊ぶ子供たちの未来を変えて欲しいものです。

還暦

 私、1966年生まれ、丙午(ひのえうま)です。2026年になりましたので、還暦を迎えました。すなわち、今1歳です。あと何年生きられるでしょうか?ひとまず、60年で色々経験させてもらい、色々なことを学び、考え、行動することが出来るようになりました。出来ることが増えた一方で出来なく...